セスナ152操縦法
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これは自分のメモリーのために書いたものを編集しなおしたものです。
どなた様もこのページを参考にしてフライトしてはいけません。念のため。 なにせこれを記しているのは飛行時間70hrちょっとの若造なんですか ら・・・。 実際に飛ばさざるを得なくなったその時は ちゃぁんとCFIの言うことを聞きましょう(笑) あと、英語のつづりは適当です; §1 First of ALL・・・ まず、どこかのフライトスクールに入校しましょう。 航空留学をするのであれば、アメリカが無難だと思いますが、ほかのところで免許を取ったことがないので分かりません(あたりまえだ) また、アメリカではフライトスクールが日本で言うところの自動車教習所並みのレベルで乱立していますが、中には生徒500人にCFI(サティフィケー ティッドフライトインストラクター、飛行教官)5人&所有30機内稼動機5機以 下といった詐欺みたいなところや、トラフィックを回ってクロスカントリー時間とちょろまかしてしまうスクールも少なからず存在します。信頼できるスクール を嗅ぎ分けるのは個々の情報収集能力 に拠りますね。もっとも、二週間で40時間を飛びかつ学科試験(某国語で?)まで受かって帰ってくる某共和国謹製免許といったところは考えずとも論外です が・・・。 ちなみに私が通った学校は飛行機が古い(そもそもセスナ152自体が生産中止して久しいという話もあるが・・・)以外は非常に良心的でおおむね満足すべき 体制でした。 §2 Weather・・・ さて、話は飛んでプリフライトです。 まず飛行機を飛ばせる天気かどうかを確認しましょう。基本はcloudsとvisibilityとwindですが、フライトの時間によってはそれに加えて forecastも仕入れる必要があるかもしれません。基本は飛行場周辺の今現在の 気象を示すMETER(航空気象通報式)を中心としてTAF、FA(area forecast)、AIRMET(hazaredes weather for small aircraft、iceing,freezing,turbulence,mountain obscuration), SIGMET(severe tuebulence, severe iceing), CONVECTIVE SIGMET(ts,tornedo)などといった気象情報をゲトすることです。 雲と視程はVFR(visual flight rules、有視界飛行)の障害となるさいたるもので、雲底はTraffic patternを回るならTPA(traffic pattern altitude)+500ft、どこかへ行くなら5000ftか障害となる山の高さ以上は欲しいところです。なにせ雲に入ったら免許が無くなるどころ か、下手こくと自分がお亡くなりですから・・・雨(±RA)や霧(BR)も視程を低下させます。 また、積乱雲はウインドシャー(急激な風向の変化)を発生させ、30kmはなれたところにも乱気流を生み出すそうです。CB(キュムロニンボス:積乱雲) やTS(タンダーストーム、TSRA:サンダーストームレインと表示されることも)が出ていたらフライトをやめましょう。 風が15ktを超えると大抵ガスト:Gが出ます。危ないので飛ぶのは止めましょう。 静浜基地はW24G34なんて状況でも飛んでいますがあの基地は例外です(笑) POH(pilot operating handbook)を見ると、C152のcross windsは12ktまでしか試験されていません。 もし15ノットの風がRW方向に対して50度斜め前から吹いていたとすると、その横風成分は12ktを超えます。これは時計で簡単に近似計算することがで きますのでここに紹介します。 まず、風の方向とRWの方向の角度差を出します。 しかしここで注意しなければならないのは滑走路方位がmagnetic north(磁北)で示されているのに対して風はtrue north(真北)で表されているということ・・・ここは飛ぶためには自分に適した値をもとめて目を瞑る必要があります。 そして、その角度を時計の文字盤に当てはめます。例えば角度が50度であったならば、短針の目盛で10時のところです。 この象限は文字盤に対して5/6の面積を示しますから、15*5/6で横風成分crosswind compornentsは12.4ktになるわけです。うーん、説明が難しいですねぇ・・・ つまり荒天ではVFR機は飛んではいけません。そういうところで飛ぶのはスクランブル機かアンノウンか救難隊か、そういう切羽詰った事情がある飛行機に任 せましょう。 §3 PRE-FLIGHT 飛行前点検です。とりあえず燃料が入っているかどうかとオイルの量だけチェックすれば良いでしょう。 あと気になる人はチェックリストを持ってキャビンドキュメントAROW(エアワージネス、レジストレーショ ン、オペレーティングハ ンドブック(POH)、ウェイト&バランス)とか燃料計とか燃料の色(青か緑)とか水滴が入っていないかとか舵面が摺れてないかとかエルロンのバラスト が三つ付いててボルトが12本ついててとかフラップは動いてるかとかブレーキリムがどうかとかオイル漏れてないかとかキャブエアフィルターが付いてるかと かオレオは動くかとかア メーターのベルトはどうかとかストールワーニングは動くかとか灯火は点くかとか・・・調べましょう §4 BEFORE ENGINE START ・Preflight inspection...Done 飛行前点検をやっていない人は最初に戻ってやりなおしです。 あとここで気をつけることは、DONEをドーンと読まないことです。 「ダン」を「ドーン」と読むと赤恥をかきますので。 ・Seats&belts...adjust/lock シートを固定し、三点式シートベルトを締め付けます。 この時、シートはラダーを最後まで踏み込んだ上にラダーの上端にあるブレーキペダルを踏み込める位置まで前進させてあるのを確認するのが肝要です。あとで タキシングで曲がるときに足が届かなくてびびりますから・・・ もっとも足が長くて困っていると自慢する人は飛ばしてくれて構いません。 また、ここでも上と同様にadjustをアドジャストと読まないようにしましょう。隣の人が笑をこらえるのに苦労することになります。 シートの操作レバーは確実に押し下げてください。操縦中にシートのロックが外れ、座席が後ろ一杯まで後退しヨークを引っ張ってしまった事故を聞きまし た・・・ ・Electrical switches...OFF 無線とトランスポンダーと灯火類を切ります。スゥイッチィーズと複数形になっていますが、残念なことにC-152には電子機器があまり搭載されていないの です。 ・Avionica Master...OFF 上のように念を入れてからアビオニクスのメインスイッチを切ります。今はマスタースイッチが切れていますので上は意味のない操作に見えますが、あとで入れ るその時に一気に電気が流れるのを防ぐためです。 ・Breakers...check/in 飛行機のブレーカーはリサイクル可能で、負荷が掛かるとスイッチが飛び出し当該機器への電気を遮断するようになっています。全部定位置にあることを確認し ます。 ・FUEL Shoutoff valve...ON 燃料の大元の遮断スイッチです。ここは通常のフライトをしている限り閉めることはありません。 §5 STARTIING ENGINE ・PRIME...1-3times プライマーを使って始動用の燃料を送り込みます。一回引っ張ったらシューという燃料が吸われる音が消えるのを待ち、押し込みます。この操作は寒冷時に多く 必要です。 ・Carb Heat...Off&cold キャブヒートは必要ないのでオフにします。同時にキャビンエアーも切っておくとあとで驚くことがありません。 ・throttle...open 1/2" スロットルをハーフインチだけオープンさせます。 ・Mixture...Rich 燃料の混合気を濃くします。いよいよエンジン始動です。 それにしても混合気くらい自動にならないものだろうか・・・零戦みたいに・・・ ・Propeller Area....clear (backside clear) (towbar onbord) プロペラエリア、飛行機の後方と機内に牽引に使用したトウバーが搭載されていることを確認します。 プロペラ後流で人が怪我をするのを防ぐほか、トウバーが前輪に付きっぱなしでプロペラを損傷することがないように気をつけなければなりません。 ノーズギアにトウバーが付いたままエンジンを掛けてプロペラとエンジンがオシャカになると言い訳できません・・・・ (CLEAR 発声) 窓を開けて大声でクリアーと発声します。 クリアプロップ、といったり、コンタクト、といったりすることもあるようです。 こんなことを繰り返していると、車のイグニッションを回すときにクリアー!!と大声で叫んでしまい大恥をかくこともあります。 ・Master switch...ON いよいよ飛行機の電気系統に命が吹き込まれます。 微かな振動と共にジャイロが立ち上がっていきます。 ・Beacon...ON ビーコンライト(尾灯)は原則としてエンジンが掛かっている間は付けっぱなしとなっています。 ・Ignition...Start やっとこさエンジン始動まで漕ぎ着けました。でも車と違って掛からないこともあるので祈るような気持ちでスロットルを押し込んでいきながらイグニッション を回します。 数秒以内に掛からなかったらスロットルをスコスコしたりプライマーを増やしたりしてリトライです。 ・Throttle...1000RPM or less エンジンが回りだしたら速やかにタコメーターを見つつ1000回転に合わせます。 エンジンは温まるにつれ回転が上がっていくので、以後エンジンの囀りに耳を澄ませて1000回転をキープします。 ・Oil pressure...check オイルプレッシャーゲージを見て、オイルプレッシャーが上昇しつつあるのを確認します。 ・Mixture...1"lean 地上、低回転では混合気が濃すぎるので1インチ分薄くします。 指の一関節分くらい赤いレバーのボッチを押しつつ引けばオッケーです。 ・Flaps....up プリフライトチェックで降ろしっぱなしになっていたフラップを格納します。 ・transponder...stand by トランスポンダーがスコーク1200になっていることを確認しスイッチをスタンバイ位置にします。 スタンバイだと電波は飛びませんが負荷は掛かっているので機器を暖める意味合いがあります。 また、スコーク1200は低空を飛ぶVFR機全機の共通スコークです。ちなみに無線が使えないときは7600・・・無線が一系統しかない152の場合覚え ておく価値があります(笑) ・Avionics master...ON (RADIO ON) (隣席とのインターコム通信をESTABLISH) これによって通信機器や航法機器が使える状態となります。ATISでも聞いて無線が使えることを確認しましょう。また、隣の席とヘッドセットを通じて喋れ るかやヴォリューム、スケルチも確認する必要があります。 ・ATIS...Obtain Info ATISを聞いて気象情報をゲットします。 もっとも、ATISは毎時47分にしか更新されないので飛行機に乗る前にゲットしても良いのですが。その場合は臨時の更新がないかだけ 「information alpha(bravo,charie.....)」を確認すれば良いかもしれません。なにせ、飛行機の無線を使うとATISエンドレステープ一周30秒 を聞くために1ドル掛かることになりますから・・・ ここでランディング&ディパーティングRW情報からディパーチャーの種類を選択し、高度計規正値アルティメーターセッティングスを高度計に入力しておきま す。アルティメーターセッティングスは日本だとQNHと言いますね。 (Altimeter settings...Input) (HEADING INDICATOR SET) ジャイロ機器である定針儀は立ち上がりに時間が掛かるため、駐機場でまずセットしてみます。 どうせタキシングが終わるころには狂っているのですが、早め早めに手を打っておくのは良いことです。ヘディングインディケーターは右下のつまみを押しなが ら回すことで調整できます。磁気コンパスを正面から覗き込んで合わせておきましょう。 同時にattutude indicatorのミニチュアエアプレーンも水平線にセットします。 ・Radio...call "○○(空港名)ground, cessna152N at☆☆(今いる場所、スクールのエプロン名、フューエルアイランド、等), request TAXI for downwind departure(またはright turn departure, close traffic等のtype of departureを申告) with alpha(得た最新のATISの符号)" twr:"cessna152N, ○○ground. taxi to RW31R via Z" "TAXI to 31R via Zulu, cessna152N" 素っ気無い英文にしたってもっと長い文章になりますが、必要なことだけ、お互いにしか分からない符合で短く喋るのが 空の漢(オトコ)の美学です(??) ちなみにアメリカで飛行機の無線を使う際は資格は必要ありません。飛行機の装備品だからとの考え方だそうですが、そらそうですな。どっかの国みたいに構造 とかオームの法則とか覚えたって意味ないって・・・。 (アメリカではJA3459などとは呼ばず、セスナ3459やボナンザ459などと呼びます。また、Zとはタキシーウェイの名前であり空港によって 異なります。) ()はチェックリストに載っていない項目です §6 TAXING left(side)clear, right(side)clearを発声しBrakeをreleaseします。tachometerを1000RPMにホールドしていればそのまま自然と 飛行機は進み始める筈です。 進み始めたら直ぐにスロットルを抜いてBrake Checkを行いブレーキの利きを確認します。必要に応じてyou have(control) またはyour planeの発声を行い操縦権を隣席に移管、隣席のブレーキ系統をチェックをしてもらいます。してもらったらさっさとI have!といって操縦権を取り戻しましょう(笑) 地上は飛行機の本来の居場所ではないので、その動きはぎこちなくコントロールには細心の注意が必要とされますが、ここで飛行機を壊すと言い訳は出来ませ ん。左右のラダーを踵で使ってこまめに進路を修正しましょう。自分の左右には10mもある翼が広がっていることをお忘れなく・・・ 速度は5マイルくらい、つまり人の早歩きくらいの速度が推奨されています。スロットルを1000PRMを中心として前後に調整しながら速度をホールドしま しょう。タキシング中は左右に気を配り、タキシーウェイが交差するインターセクションではライト&レフトサイドクリアーを発声するとベターです。止まりた い時やスロットルを引いても速度が減らない場合は両足のつま先を踏み込んでブレーキを掛けます。 曲がるときは左右曲がりたい方向のラダーペダルを踏み込みます。さらに小回りをしたい場合はつま先でラダーペダルの上をチョンチョンと踏むと旋回半径が小 さくなります。 曲がるときに同時にTURN CORDINETERのミニチュアエアプレーンが傾いていることと旋回傾斜計のボールが吹っ飛んでいることを確認するとベターです。ターンコーディネー ターはバンクではなく旋回率を表すので、地上で曲がるときのようなバンクを伴わない旋回、つまり早期警戒中のE−2Cのようなラダーだけを使った旋回でも 反応します。 地上にいる飛行機にとって一番の敵となるのは風でしょう。 翼を左右に伸ばした軽い三輪車は正面以外の風には非常に弱いものです。 なので、右前方からの風が吹いているときはエルロンを右に倒し、右の翼の揚力をスポイルして横転の危険を減らします。 同じように右後方からの風の場合はYOKE(操縦輪)を左前方に保持します。テールウインドの場合はコントロールフルフォワードが入るのが前方からの風の 操舵との相違点です。 風は自然なものの他に、他の航空機のプロペラウォッシュも計算に入れる必要があります。特にランナップエリアに入ったときは細心の注意が必要です。 あと、ジェット機の後方は横切らないでください。吹っ飛ばされるから。 §7 BEFORE TAKEOFF CHECK 無事ランナップエリアまでたどり着いたら機首をタワーに向けて止まり、エンジンランナップです。 ミリオタとしてはここをラストチャンスを呼びたいところですが、シビルではあくまでもランナップエリアです。 ・Seats&Belts...adjust&lock 万全を期して再度確認ですが、これは離陸時のみ全てのベルト装着を義務付けられているパッセンジャーへの確認の意味も含まれています。 ・Doors&Windows...closed ドアと窓が閉まっていることを確認します。 C-152はドアロックがなく、ギアを噛みあわせてドアを固定する方式のため確実に締まっているのか分からない時があるのです。 このシステムを笑ってはいけません、私は離陸中にドアが開きました・・・(失笑) ・Flight controles...correct エルロン、エレベーター、ラダーを動かしてみて、ヨークと舵面の動きが自分の意図するものと整合しているか確認します。 ・Flight Instruments...Check チェック&設定する計器は6個です。 1.アルティメーターセッティングス・・・インプット 出発前に得たATISの値をコールズマンウインドウに入れておきます。 設定方法は高度計左下のつまみを回すだけですが、それだけでは能無しなのでちゃぁんと高度計がフィールドエレベーションに合っているかを確認します。もっ とも飛行場の標高は飛行場の中で一番高いところ(通常はRWの真ん中)を示しているので、高度計がそれより数十ftくらい低く示していてもOKでしょう。 2.アティチュードインディケーター・・・セット 水平儀のミニチュアエアプレーンを下のつまみを使って上下させ人工水平線に合わせます。また水平儀が水平であるかを確認します。っていうと変な話ですが、 この計器は法律で要求された最低限の計器、頭文字を取ってA TOMATO FLAMES 又は152の場合A GOOSE& A CAT(高度計、燃料 計、油温計、油圧計、セーフティベルト、エマージェンシーロケータートランスミッター、速度計、磁気コンパス、衝突防止灯、回転計)で表されますが、水平 儀はそれらに含まれていないため壊れていても飛べるので・・・傾いた状態を水平として飛べば良いのです。そもそも壊れていたら見なくたって構いません。シ タブリアだってピッツだって水平儀なんて付いていませんから・・・。 3.エアスピードインディケーター・・・チェック 対気速度計が0であるのを確認します。 4.ターンコーディネーター・・・C’K 旋回傾斜計のミニチュアエアプレーンが水平であるか、ボールが真ん中にあるか確認します。 5.ヘディングインディケーター・・・セット 定針儀を再度設定します。以降フライト中は定針儀を15分以内に一回、等速直線運動中に修正しなくてはいけません。 6.ヴァーチカルスピードインディケーター・・・C’K 昇降計の針が何処にあるかを確認します。 針が±0の位置を差していなかったら、針の位置を差しながらthis is assume zeroと言えば許してくれます。 これも無くても飛べるので・・・。 ・Primer...In&Locked プライマーは飛行中は必要ないのでちゃんと固定されていることを確認します。 ・Fuel quantity...C'K 燃料計を確認しましょう。プリフライトの時に燃料が入っているか液面を目視確認できていれば満タンを示している筈です。燃料一滴血の一滴、自分の生存時間 はひとたび離陸したら飛行機が飛んでいられる時間つまり4.2Hrしか保障されていません。そのため、燃料計はフライトインストゥルメントのところで紹介 したミニマムイクイプメントリストの「ガチョウと猫」の計器に入っています。ときたま左の燃料計がスタックする愛嬌のある機体もありましたが、スタックし たら飛べませんので笑えません(汗) ・Fuel shutoff valve...ON 私は未だかつてフュールシャットオフバルブを閉じたことがありませんし、アサインされた機体においてバルブが閉じていたのを見たことがありません。つま り、このバルブは誰も閉めません。メカニックでさえも・・・ エマージェンシー用と割り切っても、左右の座席の間の床上なんて目立つところに取り付ける必要は無かったんじゃないかと感じます(笑) ちなみにこのレバーは横に倒れているのが正解です。 セスナ172ではここのチェックリストがフュールセレクター:bothになります。 ・Mixture...RICH 燃料の混合気を濃くします。 ・Trim...set for takeoff トリムを離陸位置に直しておきます。ここはプリフライトのときにトリムタブを確認しておいたほうがベターでしたが今更遅いですね(笑) (プロペラエリアクリアー、レフトライトクリアー、バックサイドクリアー) これから出力を上げ、プロペラウォッシュが増加するので回りに被害を及ぼさないようにするのがマナーってもんです。ちなみにフライトシム愛好家出身の訓練 生は周囲への配慮が全く無いという共通項があるそうな・・・。 ・Throttle 1700RPM エンジンが吼えて おおーヒコーキだ!って感じです。 往年のT−3のレシプロケーティングエンジン340ホースパワーの爆音を思い出し、しばし胸が熱くなる一瞬です。 ところで、ヒコーキって片仮名で書くとプロペラ機を連想するのは私だけ? ・Magnetos...C'K ヒコーキのエンジンのシリンダーには燃焼効率と安全性の面から車と違い二つのプラグが付いており、独立系統となっています。もっともホンダのライフにもプ ラグが二つ付いてたりしますが・・・(←それだけの理由で買うところでしたw) 右、両側、左、両側の順に点検し最大落差が125RPM、左右の落差が50回転以内ならオッケーです。 もし許容範囲に収まらない場合、プラグが汚れていることが考えられるのでミクスチャーを1インチリーンにして2000RPMまで回転を上げ、30秒待って プラグを焼いてみます。 ところで、何で日本人はマグニトーのことをマグネトーというんだい?とCFIが不思議がっていました。そういや私もマグネトーっていってましたわ。 ・Carb heat...RPM Drop C'K キャブレターヒートを使い、回転が落ちることを確認します。 キャブヒートを使うとキャブレターが温まり、キャブアイシングが緩解しますが、膨張した希薄な空気を吸い込むことになるためと混合比が濃くなることにより エンジンの効率は落ちます。 ・Suction Gauge...Check in green サクションゲージがグリーンアークに入っていることを確認します。 サクションゲージとはジャイロ計器に十分なラムエアーが供給されているかを示す計器で、姿勢指示器と定針儀の指示の信頼性を示します。 ちなみにもう一つのジャイロ計器である旋回傾斜計は電力で動いており同時にダウンしないようになっています。 ・Engine Gauges...C'K オイルテンパチャーゲージとオイルプレッシャーゲージの針がイングリーンを示しているのを確認します。 temperatureはテンパチャーと発音してしまったほうが却って通りが良いようです。 同じようにFUELはフューと言いながら最後に口をすぼめれば通じます。 ・Ammeter...C'K アメーターとは発電機のことで、スイッチがマスタースイッチに併設されています。 正常に発電できていないとバッテリーが放電状態となり30分で電子機器が使えなくなりますがエンジンは独立しているので止まりません。 スイッチを入り切りし、アメーターの計器が+(充電状態)から-になるかや放電を示す赤ランプが付くかを確認します。 アメーターの計器は一番右端にあります。 ・Throttle....1000RPM or Less (Idle C'K) そのままスロットルを一杯まで手前に引き、アイドル状態のままキャブヒートを引きエンジンが止まらないことを確認します。このアイドルチェックはフライト 中ではフレアーの状態に相当します。止まったら大変ですのでフライトは止めましょう。それが身のためです。 ・Radios....set 無線機器をタワーの周波数に変えてしまいます。アメリカではランナップエリアをすぎたら大抵の場合勝手に変えて良いです。 ・Flaps...set for takeoff 離陸時に使ってよいフラップは0-10°ですが、ノーマルでは使いません。むしろ上がっているのを確認する意味でしょう。フルフラップで離陸してストール して落ちた人は一人じゃありませんから・・・。 ・Transponder..ALT この操作によって空港のセコンダリーレーダーに自機の位置とスコーク、高度が映し出されるようになります。 ・Lights...as needed ランディングライトを付けましょう。sunset-sunriseまではナビゲーションライト、アンチコリジョンライトorビーコンライトも必要です。 BEFORE TAKEOFF CHECK ここからはひとつひとつチェックリストを読みながら確認するのではなく、全部チェックしてからチェックリストを使用して確認する方式で行います。 seatbelt set fuel shoutoff valve ON micture rich carb heat off/cold landing light on transponder ALT 最初はこんなに覚えられるのかと思いましたが、動線に配慮しているため意外と簡単でした。 そして一応flaps c'K, trim set for T/Oを確認後、レフトライトクリアー タキシーウェークリアをしてRWの手前まで転がり、ファイナルに機首を向けて止まります。 §8 TAKE OFF ここは静浜風にベース、ファイナルクリアーと発声しておきましょう。 そしてRADIOに表示されている周波数を確認した後タワーを呼び出します。 「何とかタワー」とグランドの周波数で喋ってしまったときの恥ずかしさったらありません。 "○○tower, cessna152N holding short of RW31R ready for downwind departure" レディ、で終わらず、タイプオブディパーチャーまで言うのがアメリカ流です。ここでディパーチャータイプを言わないとあとでシめられます(笑) あのジャ パニーズアクロの先駆者でさえも・・・ このコールのあとは大抵三通りが考えられます。 パターン1 twr:"cessna 152N, ○○tower. hold short of RW31R landing traffic" 滑走路手前で待て、ということです。さっきのベースファイナルクリアーって言ったのが嘘っぱちだったってことですね(笑 パターン2 twr:"cessna 152N, ○○tower. RW31R taxi into position and hold" 他の航空機が着陸した直後に呼び込んだ場合は大抵こうなります。滑走路に入って待てということですね。このフレーズはICAOに準じた日本ではline up and waitに変更されましたが、FAA下では未だにタクシーイントゥーポジションアンドホールドのままです。 パターン3 twr:"cessna 152N, follow the citabria turning crosswind, RWY31R cleard for takeoff. make right traffic" 又は平行滑走路を持つ空港ではクロスランウェイが入ってこう来る場合もあります。 twr:"cessna 152N, cross RWY31R RWY31L cleard for takeoff. make left traffic" これには"cross 31R, 31L cleard for takeoff. cessna 52N"と答えます。 さて、許可をもらったら急いで滑走路にアラインします。 滑走路の占有時間を短くするのは空に生きる人々のマナーです。迅速にセンターラインまで機体を持って行きましょう。 センターラインに乗れたら、滑走路先端とその先にある木や家などの目標、そして延長線上にある雲などに目標を取って数秒かけてフルスロットルにします。急 なスロットル操作はヨーを初めとして急激な変化をもたらすためお勧めできません。ラダーを小さく速めに使いセンターラインを保持します。 暫時経過するとインパクトプレッシャーが与えられた速度計が動き始めまる筈です。そこで (airspeed C'K) そして (engine gauges C'K) をコールアウトして滑走を続けます。 セスナワンフィフティートゥーはエンジンが110馬力しかないためフルスロットル時の左旋傾向はそれほどでもありませんが、それでもプロペラとトルクの反 作用によって左のランディングギアが抑えられることによりレフトターニングテンデンシーが発生し、右ラダーが多く必要になります。 45ktに達したら、50ktのローテーションスピードを目指してヨークにバックプレッシャーを掛け始めます。 50ktを超えてから起こし始めてベストレートオブクライム:Vyスピードである67ktで上昇姿勢を確立するやり方もありますが。 C-152はローテーションのときのピッチが若干センシティブなように感じたので、恐る恐るコンティニューピッチアップで良いと思います。 §9 CLIMB 離陸したらギアを上げたいところですが152はギアがフィックスです。でも、将来リトラクタブルギアに移行することを考えて浮いた後ブレーキを踏む癖をつ けるのは良いことではないでしょうか。 離陸時は姿勢やAOAが急激変わるので、プロペラ後流、P-ファクター、ジャイロスコピックプリセッションなどが入り混じって旋回傾斜計のボールが左右に 飛びまくります。ここらへんの修正は外の目標を参照することもさることながら、回数をこなすことに尽きると思いますが私には出来ませんでした(笑 浮いたらbest rate of climb speedのVy:67ktかbest angle of climb speedであるVy:54ktで上昇します。 普通は浮いてしまったら単位距離あたりの上昇率よりも単位時間当たりの獲得高度のほうが重要になりますのでVyの67ktを守って離陸します。 67ktを守るには、速度計を追うのではなく計器板と水平線の角度をあわせることが重要となります。 姿勢を作れば速度は自然に落ち着く、というのが有視界飛行の基本的な考え方ですね。 上昇姿勢では前が見えないので、左右のウイングチップと雲などの目標を見ながら上昇します。 ビジュアルキーさえ得られていれば、見るべき計器は速度計と旋回傾斜計のボールくらいではないでしょうか。 もっとも速度計を見るといっても ・とりあえず水平線とグレアシールドを見ながら姿勢を作る ・速度計をちょっと見る ・速度が遅ければピッチダウン、速度が速ければピッチアップしてその姿勢をホールド ・速度計を見てさらに姿勢を修正 といった使い方ですけど。あくまで計器は参照。姿勢を覚えるのが基本ということらしいです。 コンティニュークライムする場合はTPAを越えるあたりでピッチを落とし80ktの上昇姿勢を作ります。 この速度は水平線とグレアシールドを合わせることにより得られます。これによって視界が良くなり、トラフィックが見つけやすくなることが期待できますが必 要に応じて左右15°づつのクリアリングターンをしながら上昇したほうがより安全でしょう。 §10 CRUISE §11 MANEUVERS §12 DESCENT §13 LANDING 水平線をメインに横目でVASIとセンターラインを見、時々速度計を確認しながら降りていきます。 スレッシュホールドを過ぎたあたりでスロットルをゆっくりアイドル、パワー及びプロペラ後流が抜けるので機首を支える操作と同時に左ラダーが必要になりま す。 水平飛行と同じ姿勢までノーズをあげるとフラップの効果と若干のグランドエフェクト(地面効果、鳥人間コンテストの解説でおなじみ)の影響を受け機体は 1mくらいの高度で水平飛行するでしょう。少々の高起こしならこの姿勢をホールドして沈下させることで処理できます。 そして再び沈み始めたら今度はまるで接地を拒むかのようにヨークを引きます。レフトターニングテンデンシーが強まり右ラダーが必要になります。スムーズな 着陸のコツはいかに低空で水平飛行を続けられるかに掛かっています。ローウイング機と違いグランドエフェクトが期待できない高翼機はこの連続したフレアー が着陸の出来を決めます。 接地したらコントロールバックを保持していれば勝手に減速します。スロットルアイドルを確認しましょう。 §14 EMERGENCY §15 FUN |
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